実家の片付けは、亡くなってから始めるよりも、本人が元気なうちに少しずつ進めるほうが負担が軽く、安全に暮らせる環境づくりにもつながります。ただ、品物ごとに判断の難しさが異なり、何から手をつければよいか迷うご家族も少なくありません。本ページでは、生前整理として実家を片付けるときに、アイテム別にどこへ注目し、どの順番で進めると負担が少ないかをわかりやすく整理しました。
誰が中心で片付けを進めるかで異なるポイント
本人が主体となって進める場合の注意点
本人が自分の意思で片付けを進められる時期は、最もスムーズでトラブルが少ない段階です。ただし、思い出の品を前に手が止まることも多く、短時間で終わらせようとすると疲れやすい点に注意が必要です。無理のない範囲で「今日はここの引き出しだけ」など、小さな区切りを設定することが大切です。また、判断しにくい品物は保留箱を用意し、時間を置いてから再度相談する仕組みを作ると、無用なストレスが避けられます。
家族のすすめで片付けを行う場合の注意点
本人が高齢で負担が大きい、または片付けを嫌がる場合は、家族が主導するケースがよくあります。ここで重要なのは、「家族の都合で急がせている」と受け取られないよう、最初に話し合いの場を設けて本人の気持ちを確認することです。片付けの目的を共有し、「安全のため」「探している書類のため」など理由を明確に伝えるだけで協力が得やすくなります。作業は必ず本人の目の届く範囲で進め、勝手に処分しないことが信頼関係を守るポイントです。

家財別(アイテム別)片付けのチックポイント
貴重品・重要書類
生前整理で最優先となるのが、通帳・年金・保険・契約書類などの重要品です。物量の片付けよりも先に“本人がすぐ把握できる状態”へ整えることが目的です。種類別にファイルを分け、置き場所を家族と共有しておくことで、急な入院や手続きが必要になった際に慌てず対応できます。
写真・アルバム・思い出品
生前整理の中でも判断に時間がかかる品なので、最初に触るのは避けます。本人の意向を尊重しながら、“残すもの”“デジタル化するもの”“まとめて保管するもの”に大まかに仕分けします。思い出品は感情が揺れやすいため、短時間で終えられる範囲だけ触るのがコツです。
衣類・身の回り品
衣類は量が多く、生活しにくさに直結します。季節・サイズ・使用頻度の3つで判断し、普段使っていない衣類から処分や譲渡を検討します。残す衣類は、本人が取り出しやすい位置へ移動するだけでも生活が大きく改善します。
家具(動線の妨げになりやすい)
生前整理では処分よりも“安全な動線づくり”が目的になります。ベッド周りや廊下で邪魔になっている家具を移動し、つまずきや転倒を防ぐ配置へ見直します。介護ベッドや手すりを導入する可能性がある場合は、早めにスペースを確保しておくと後がスムーズです。
家電(使っていない物の見直し)
大型家電はスペースを圧迫しがちです。使っていない家電は故障のリスクも高いため、処分や買い替えを検討します。特に古い冷蔵庫・洗濯機などはリサイクル費用が必要になるため、余裕のあるうちに判断しておくと負担が軽減します。
台所用品(量が非常に多い)
台所は“重複している物”を減らすだけで大きく片付きます。鍋・食器・保存容器は使用頻度が低い物を優先的に整理。期限切れ食品は本人と確認しながら処分し、収納場所を少し空けておくと日々の家事が楽になります。
薬・医療品・介護用品(取り扱い慎重に)
薬や医療品は散らばりやすく、誤飲や重複購入の原因になります。生前に一か所へまとめ、使用中・保留・不要に区分して管理します。介護用品は必要になった時すぐ取り出せるよう、取り出しやすい高さへ移動するだけでも生活が安定します。
趣味の物・コレクション
本人の気持ちが強く反映される領域なので、無理に処分を進めると反発を招きやすい品目です。「量を決めてそこに収まる分だけ残す」など、本人と相談できる“ルールづくり”から始めると不安が少なく進められます。
物置・庭・工具類
屋外は危険物や重い物が多く、家族だけで判断しにくい領域です。錆びた工具や使っていない資材は早めに処分し、危険がない状態へ整えるのが目的になります。後回しにすると量が増えるため、一度棚卸しするだけでも大きな効果があります。
布団・寝具
古い布団は湿気や重さで扱いづらく、衛生面でも注意が必要です。季節ごとに使う布団だけ残し、それ以外は処分やリサイクルへ。介護が必要になった場合に備え、寝具の入れ替えと動線の確保をセットで整えると生活が安定します。
当社がお部屋の片付けでお手伝いできること
実家やご自宅の片付けは、ご家族だけで進めようとすると負担が大きく、思うように進まないことも少なくありません。当社では、必要品の探索から家財の片付け、処分の手続き、退去・売却に向けた整えまで、ご事情に合わせて丁寧にお手伝いしています。専任の担当者が最初から最後まで対応しますので、「どこから始めればよいか分からない」「途中で止まってしまった」という場合でも、安心してご相談いただけます。
お問い合わせはこちら
内容がまとまっていなくても大丈夫です。
専任担当者が丁寧にご案内します。

