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遺品整理ガイド《特別編2》孤独死の遺品整理。進め方とポイント

孤独死後の遺品整理は、感情的にも物理的にも大変な作業です。以下に、孤独死後の遺品整理を行う際のマニュアルを提供します。このマニュアルは、一般的な手順と注意点をまとめています。

「孤独死」は、誰にも看取られず一人で亡くなり、長期間発見されない死を指します。これは遺族に大きな精神的ショックを与え、後悔や悲しみを伴います。発見が遅れることで遺品整理や清掃に多くの手間と費用がかかり、これらの負担は通常遺族が担います。
特に、音信不通で疎遠になっている場合、孤独死が発見されるまでに時間がかかることが多く、遺体の状態が悪化しやすいです。疎遠な関係であっても、亡くなった事実を知ることは大きな衝撃となり、感情的な負担は少なくありません。加えて、行政が関与するケースもありますが、手続きや費用負担が遺族にとって大きな課題となります。

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遺品整理ガイド

遺品整理の着手は早めにご挨拶から

孤独死後の遺品整理は、葬儀が終わった後に始まります。特に、故人が賃貸住宅に住んでいた場合、近隣住民や不動産関係者への配慮が重要です。早めに遺品整理を始めることで、近隣住民や関係者に不安や心配を与えることなく、円滑に手続きを進めることができます。
まず、近隣住人への配慮が必要です。遺品整理が遅れると、不安や噂が広がる可能性があります。そのため、遺族は早めに近隣住人に挨拶し、状況を説明することで信頼関係を築く必要があります。

次に、賃貸物件の場合、大家や管理会社への連絡が重要です。故人が賃貸契約をしていた場合、契約解除や引き払い手続きが必要です。遺族は早めに大家や管理会社に連絡し、遺品整理の進捗状況や手続きについて協力を仰ぐことが重要です。
以上のように、遺品整理は故人の住んでいた環境や関係者との配慮が必要です。遺族は近隣住人や関係者とのコミュニケーションを大切にし、円滑に手続きを進めることで、無用な不安やトラブルを避けることができます。

心の準備: 遺品整理は感情的な負担が大きいので、精神的な準備をしておきます。
必要な道具の準備: 手袋、マスク、大きなゴミ袋、段ボール箱、整理用のラベル、マジックペン、消毒剤などを用意します。

死後事務・法的手続きと遺品整理

死後の法的手続きには期限があり、多くの場合、故人の遺品から必要な資料を見つける必要があります。通帳、保険証、各種カード、健康保険書、請求書などがその代表です。これらの資料は遺族が手続きを進める上で不可欠です。
遺族が遺品整理を始める際には、まずこれらの資料を探し出し整理することが重要です。通帳からは口座情報や預金残高が確認でき、保険証やカードからは加入していた保険や会員資格が分かります。健康保険書は医療機関との手続きに必要であり、請求書は未払いの請求があるかどうかを確認するために役立ちます。

これらの資料の整理を先に進めることで、遺族は法的手続きを円滑に進めることができます。遺品整理の最初の段階でこれらの資料を重点的に探し整理することが、効率的な手続きのスタートとなるでしょう。

死亡届の提出: 役所に死亡届を提出し、必要な書類を揃えます。
遺言の確認: 遺言があれば、その内容に従って遺品整理を進めます。

遺品整理において、お部屋でお亡くなりになり発見が遅れ、部屋ず強い死臭での状態で混乱している場合、遺族は次のような選択肢があります。
① 必要で緊急な遺品の整理のみをご遺族が行う:まず、遺品整理業者に依頼する前に、遺族が緊急かつ重要な遺品の整理を行います。これには、貴重品や法的手続きに必要な書類などが含まれます。その後、残りの遺品整理は遺品整理業者に依頼します。
② 最初から、遺品整理業者に任せる:遺品整理業者に依頼することで、専門知識や経験を持つプロが作業を行い、効率的かつ適切に遺品整理を進めることができます。部屋の状態が混乱している場合や遺族が時間的・精神的な負担を軽減したい場合に適しています。

どちらの選択肢が最適かは、遺族の状況や希望、資源によって異なります。遺族が自身で行うことで感情的なつながりを感じる場合や、費用を節約したい場合は①が適しています。一方で、迅速かつ効率的に遺品整理を行いたい場合や、専門家のサポートが必要な場合は②が適しています。遺族が慎重に選択し、遺品整理を行うことが大切です。

孤独死遺品整理

本格的に遺品整理を行う

遺品の整理は、細かな物からスタート

遺品の整理は、細かな物から始めることが効果的です。まず、小さなアイテムや書類などを整理し、必要なものと不要なものを区別します。このプロセスでは、感情的な負担が比較的少なく、進めやすいです。また、小さなアイテムから整理することで、作業の進捗が見えやすくなります。整理が進んだら、次に大きな家具や貴重品などに取り掛かります。段階を踏んで整理を進めることで、効率的に作業を進めることができます。

重要書類の確認:重要な書類(通帳、保険証書、契約書など)を探し出します。これらは今後の手続きに必要です。
貴重品の確認:貴金属、現金、宝石などの貴重品を確認し、安全な場所に保管します。
思い出の品の確認:写真や手紙など、故人との思い出が詰まった品々を見つけ出し、必要に応じて家族と共有します。
生活用品の整理:日常生活で使っていた品々を、再利用可能なものと処分するものに分けます。
これらの作業は、各部屋ごとに、数人のご家族がいる場合には、担当のお部屋を決めて進めていきます


遺品整理では、分別作業が重要です。まず、保管・保留・貴重品・形見などの区別をつけ、それぞれのカテゴリーごとに段ボール箱などに分けます。保管すべきものは慎重に保管し、必要な手続きがある場合は後で取り扱います。貴重品や形見は特別な扱いをし、安全な場所に保管します。
一方、廃棄する生活用品などは指定の袋を使用して廃棄します。この際、各市区町村の廃棄物処理マニュアルに従って正しく分別します。例えば、可燃ごみ、不燃ごみ、資源ごみなどに分けて捨てる必要があります。環境に配慮し、リサイクル可能なものはそれに則った処理を行います。
このように、遺品整理では分別作業が整理の基本です。正しい分別を行うことで、適切な処理が行われ、かつ環境にも配慮した整理作業が行われます。

大型家具の処分は、専門業者も検討へ

大型家具の処分には、役所のルールを遵守することが重要です。ただし、市区町村ごとにルールが異なる場合もあるため、必ず確認して利用しましょう。一般的な処理方法は、遺族が収集依頼を行うか、クリーンセンターに持ち込むことです。ただし、お部屋から指定の場所に出す必要があるため、体力的に難しい場合もあります。また、冷蔵庫、洗濯機、エアコン、乾燥機、ピアノ、自動車などの大型家具は、専門業者に依頼することもあります。適切な方法を選択し負担を軽減するよう配慮しましょう。

孤独死の遺品整理を進める注意


孤独死の遺品整理には、特別な配慮が必要です。基本の流れは同じですが、異なる状況や感情的な要素を考慮する必要があります。以下は、その注意点です。

近隣住人へのご挨拶

孤独死の場合、遺体が発見されるまで時間が経過することがあり、部屋の中には死臭や汚れが残っている可能性があります。そのため、作業が始まる前に近隣住人に挨拶し、ご迷惑をかけたことのお詫び、生前のお礼と共に亡くなった原因や今後の作業スケジュールを説明し、ご理解を求めることが重要です。

作業中の配慮

部屋の窓を開けることで死臭が外に漏れないように配慮し、廃棄物を処分する際にも死臭や汚れが他の目に触れないように、不快感をを与えないように十分な対策を行います。このような配慮は、周囲の人々への敬意と配慮の表れです。

形見分けの配慮


孤独死の形見分けにおいては、受け取る側の感情を敏感に察知し、その人が本当に受け取りたい品物を選ぶことが重要です。遺族が喜ぶと思っても、実際には彼らが感情的に受け入れられないケースもあります。そのため、配慮と確認を怠らず、受取人に適切なお声をかけましょう。彼らがどのような遺品を望んでいるかを尋ね、その人の気持ちや状況に寄り添います。また、受取人が表面上では喜んでいるように見えても、内心では受け入れ難い場合があることも理解しましょう。感情的な配慮を心がけ、受け取る側の心情を尊重しながら形見分けを進めることが大切です。彼らの意思を尊重し、彼らが本当に喜ぶ遺品を受け取れるよう配慮することで、形見分けのプロセスをより意味深いものにすることができます。

リサイクルショップ持ち込みや寄付

遺品の一部をリサイクルショップに持ち込んだり、寄付したりする場合、事前にその意向を遺族や関係者に伝えることが重要です。孤独死の遺品は、通常の整理と比較してリサイクルショップや寄付先の受け入れが難しい傾向があります。しかし、高額な骨董品や貴重なアイテムなど、特定の遺品は受け入れ可能な場合があります。そのためには、事前に関係者とコミュニケーションをとり、適切な処理方法を相談することが重要です。
これらの配慮を行うことで、孤独死の遺品整理を尊重し、遺族や関係者の心情を考慮した作業が可能となります。

孤独死の遺品整理事例

お部屋で自殺された親御さんからの遺品整理依頼

今回は、70代の男性から依頼を受け、部屋の整理をしました。依頼内容は、部屋の住人についてや依頼者との関係を一切聞かされないまま進行しています。指定された場所に向かい、その男性は部屋の知り合いということ以外話さず、不審な行動をとっていました。契約書に必要事項を記入してもらい、作業を開始します。依頼内容は、家財道具の廃棄と簡単な掃除、残りの鍵の送作業中、男性は部屋の外から中を物色し、何かを選ぶ様子。しかし、男性は「何もないよ捨ててよい」と言うばかりで、女性を乗せて戻ってきました。不審点は三つ。男性の挙動不審と関係性、窓ガラスに貼られたガムテープ、炊飯器の中の黒い
作業終盤、机の引き出しから父親宛と恩師宛の2通の遺書が見つかり、不審点が解明されました。遺書から、この部屋で自殺した息子さんの遺品整理であったことの是非。窓のガムテープは練炭自殺のための目張り、灰は練炭の燃えカスでした。遺書は実際に家に送付し、整理を終えました。出典:家の整理チームより

昭島市で行った遺品整理は、分譲団地(UR)で3階からでした

昭島市で孤独死された方の遺品整理事例についてご紹介します。依頼主は故人の親族で、相続人の方々でした。故人は死後10日ほどで発見され、部屋には強い死臭が漂い、倒れていた場所には体液が床に染み付いていました。整理対象は昭島市の3DKの分譲団地で、築年数が古く高齢化が進んでいる地域です。
ご親族3名(60歳以上の男性1名と女性2名)が立ち会いました。故人が亡くなったため、親戚が亡くなったことを話し合っていたが、部屋をそのまま放置するわけにはいかないということで、配偶者がいたら費用を立て替える形で遺品整理を進めるようになりました。見積もりを行い、10日後の日曜日から作業を開始します。甥御さんが鍵を持参し、再度打ち合わせを行いました。部屋には強い死臭があり、親族がゆっくりと遺品や必要書類を探すことが困難だったため、特定の遺品を探す協力が要請されました。
探すべき遺品は、団地の権利書、通帳、印鑑、カード、年金手帳、携帯電話、生命保険書、貴金属などでした。スタッフはこれらの貴重品を注意深く探しながら整理と廃棄を進めました。作業は3日間かかり、最終的に生命保険書以外のすべての遺品を発見する旅行。また、故人が最近使用していた財布も見つかり、ご遺族にお渡し
遺品整理は、相続に関連する重要な事項であり、常に丁寧かつ迅速に作業を進め、ご遺族の要望に応えました。作業後、部屋は清潔に整理され、親族も安心して相続の手続きを進めます。今回の事例は、長年の実績と貴重なスタッフの対応力が遺品整理の重要性を再確認させるものとなりました。個人情報保護の観点から、地域名や写真は一部変えていますが、事例の内容は実際です。出典:家の整理チームより

孤独死の遺品整理。大家さん・保証人・ご親族、各々の対応

孤独死の遺品整理は、法的な問題や実務上の課題が複雑です。通常、孤独死の場合、遺体の発見から通報までに時間が経過することがあり、その間に部屋や遺品には様々な状況が生じます。このような状況では、大家さんや連帯保証人が遺品整理を行うことになることがあります。
大家さんや連帯保証人が遺品整理を行う場合、まず遺体の処理が優先されます。警察や自治体の指示に従い、遺体の搬送や清掃を行います。その後、部屋の整理や遺品の処分が行われますが、これには様々な法的な手続きや配慮が必要です。
遺品整理を行う際には、まず遺族や相続人が特定できない場合があります。この場合、大家さんや連帯保証人は法的な責任を負いながら、遺品の整理や処分を行う必要があります。遺品の中には貴重品や重要な書類が含まれることもありますので、慎重に取り扱う必要があります。
一方で、遺族や相続人が特定された場合には、彼らの意向や法的な権利を尊重しなければなりません。遺族や相続人が遺品整理を引き継ぐ場合には、彼らとの円滑なコミュニケーションが不可欠です。時には、遺品整理の費用や手続きについて交渉が必要になることもあります。
総じて、孤独死の遺品整理は慎重な対応が求められる作業です。大家さんや連帯保証人は、法的な規定や遺族の意向を遵守しながら、遺品整理を行うことが求められます。

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